内航タンカー船社の東幸海運(神戸市)は、動画投稿サイトYouTubeに「
東幸海運の日常」を掲載し、分かりやすい内容で人気になっている。現在、動画123本を掲載、チャンネル登録者数は約2万7400人、総再生回数は896万回以上と、内航タンカー業界では最多との自負を誇る。笹木重雄社長(写真)にインタビューすると、当初撮影されることに抵抗を感じた船員も動画への意識が変化し、入社を希望する学生も増えて採用活動でも効果を発揮しているという。
■きっかけはコロナ禍
― 動画投稿を始めたきっかけは。
「新型コロナウイルス感染症が拡大した直後の2020年春頃からだ。コロナで採用活動が厳しかったことが背景にある。緊急事態宣言で海員学校を訪問できなくなっていた。採用できなければ、船の現場にも影響が及びかねず、これは大変だと焦った」
「その頃、YouTubeは効果があるという話を他業界の知人から聞いたことがあって、とりあえずYouTubeに1本あげてみようと思い、過去に撮影したものを会社紹介として投稿した。86回再生されたが、そのうち60回は身内や知り合いだ。それでも新卒が1人、動画を見て入社希望してきた。1人採用できたので、もうちょっと力を入れてみようと思った」
「知人のユーチューバーに相談して動画を見てもらったところ、『船会社に就職しようと決めた人にしかわからない内容だから、作り直したほうがいい』とアドバイスを受けた。YouTubeは、そういう視点で作るものではないということを教えてもらった。それで、どうするかということで、職場の雰囲気が伝わる“日常”を出すことにして、チャンネルのタイトルにも“日常”を取り入れた。その知人から『とりあえず500本作ること』と言われ、1日2~3本作ろうと思って始めた。ところが、1週間経って睡眠時間が毎日2時間ぐらいとなり、これは体がもたないと思った。とにかく出せるものを出していこうと切り替えた」